10月19日(月)の午後6時半から、江東区の豊洲駅前に新しくオープンした豊洲シビックセンターの5階ホールで、スポーツ・バイ・アート・イニシアチブの主催による為末大さんの講演会「障害者スポーツの未来」が開かれ、沢山の方々にお集まりいただきました。
このタイトルからは、為末さんの講演が「障害者のスポーツ」に限定したものと思われそうですが、実際のお話はこれからの日本を生きるすべての人々に関わってくる大変熱い内容でした。
お話の中で、為末さんは自身が障害者スポーツに注目する理由を、近い未来、陸上の短距離や走り幅跳びなどの競技においては、パラリンピックの記録がオリンピックの記録を抜く可能性があること。そしてそのことによって「障害」または「障害者」がもっと一般の目に触れるようになり、人々の「障害」に対する認識が変わり、それがより良い社会づくりにつながるということをあげられました。さらに障害者スポーツに不可欠な義足や車椅子についても、障害者スポーツの普及と人気向上はこうした人体と直結したテクノロジーの進歩つながり、それは障害者だけでなくすべての人々に役立つ可能性が高いということを話されました。そしてこうした点が、為末さんが義足エンジニアの遠藤謙さんとXiborgという会社を立ち上げ、障害者スポーツを義足開発と競技技術の両面からサポートする事業を始めることになったというお話につながりました。
講演終了後の質疑応答でも参加者と為末さんの間で活発なやり取りが行われるなど、とても有意義で中身の濃い会になりました。