2019年9月11日に株式会社クオルの主催により、「新豊洲、水辺の魅力と可能性」というテーマで講師を招いたセミナーが行われました。
ゲスト講師は株式会社水辺総研の岩本唯史さん。まず「妄想からはじまる、あたらしい水辺のあり方」というタイトルで基調講演をいただいた後、株式会社クオルの栗原知巳さんが加わり、対談形式でのトークセッションが続きました。
基調講演では、岩本さんがのちに水辺総研という会社を起こすきっかけとなったのが、若い頃に新豊洲から見た水辺の風景に感銘を受けたことというエピソードから始まり、まだ日本では水辺の活用があまり進んでいない現状ではあるが、徐々に行政や民間での活用事例は増えてきていること。また今後、活用を進めていくには、水辺は楽しめる場所ということを伝え、『自発的に参加する動機をつくること』や『とりあえずやってみること』が大切と説きました。
続くトークセッションは、「水辺は誰のもの?」「水辺活用の人材」「水辺活用のお金の事情」「水辺からみた豊洲地域の魅力」の4つのテーマをあげて進められました。
最後に水辺から見た新豊洲の魅力として、景観としての価値が非常に高く、その価値をうまく伝えることで、豊洲のブランディングに寄与できることやそれらが世の中に浸透することにより、地元の方が豊洲に愛着を持つきっかけにもなるという結論でセッションを結びました。
株式会社水辺総研代表取締役/RaasDESIGN 一級建築士事務所代表/河川の利活用活性化プロジェクト「ミズベリングプロジェクト」ディレクター/水辺荘共同発起人/水辺の建築家協会副会長/建築家。
リノベーションや建築設計の傍ら、全国の水辺の魅力を創出する活動を行い、国交省のミズベリングプロジェクトのディレクターを務めるほか、豊田市、和歌山市、鉄道事業者の開発案件の水辺、エリアマネジメント組織などの水辺利活用のコンサルテーションを行い全国を飛び回っている。
大手ディベロッパー在職時、都心の大規模複合開発や商業施設などの企画開発・運営を担当するなかで、タウンマネジメントに従事。エリア全体を活用したイベントやイルミネーションなどをプロデュースし「まちづくり」の新たな可能性を見出す。
2005年にディベロッパーを退職後、エリアマネジメント専門コンサルティング会社「QUOL」を設立する。自らをエリアデザイナーと称してエリアマネジメントなどを取り入れた戦略的な地域ブランディングコンサルティングを行う。将来的には、まちづくりを産業化することを目指して空間、運営、人材にまたがる事業モデルを模索している。